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zoom RSS 大河ドラマ『平清盛』第22回『勝利の代償』

<<   作成日時 : 2012/06/10 01:18   >>

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改めて大河の感想です。再放送を見て、いろいろ記憶を新たにしつつ、簡易感想で言い損ねたことを書いていきます。でも個人的に書きたいことを全部書こうとするとキリがないですね。大まかなところだけです。

今回、一番印象が強かったのは、頼長と会うのを忠実が拒む場面です。私は今までこの逸話に対して、頼長の最期の悲惨さと忠実の貴族としての保身が表れているという印象だったわけですが、このドラマでは特に鸚鵡ちゃんのエピソードを通じて、私が今まで想像していなかったこの親子の情愛を感じることができたので、とてもいい物語を見れたと思います。
また、頼長については、実際に台記に書かれた子供たちへの訓戒をドラマに盛り込んだこともよかったです。台記を見つけたのが信西というのもね。信西と頼長、志は同じだっただけにこのように明暗が分かれたところがやりきれないですね。
今回で頼長は退場するわけですが、山本耕史さんはほんとに一癖も二癖もある魅力的な頼長を演じてくれました。期待通り平安装束も似合っていたしねぇ。登場のたび見てて楽しかったです。お疲れ様でした。

あとは清盛が叔父の忠正に、忠正は一門になくてはならない者だと言う場面、ここは清盛の甘さが強調されすぎて、さすがに見ていて恥ずかしくなるというかちょっと白けるところもあったのですが、一方でここまで甘いからこそ平治の乱の戦後処理でああいうことをするんだなと妙に納得のいく展開でもありました。個人的にはあまり評価したくない場面ですけど、一概に否定もできないという気分です。
このドラマは今回に限らずやり過ぎと思うところも多々ありますが、とはいえ、やり過ぎは足りないよりははるかにいいと思います。失敗を恐れずにとことんまでやりきってほしいです。
そしてその前の、忠正が清盛の元に連れてこられる場面。清盛は自分が忠正を捜させたと盛国に言ってましたが、あれはどうなんでしょうね。私はあれは清盛の嘘だと思いました。忠正を連れてきた忠清に対して盛国が咎める物言いをして不穏な空気になっている状況で、忠清の顔を立てるために嘘をついたんだと。でもツイッター等見ると、清盛が実際に捜させたと解釈している人もいるみたいですね。作り手はどちらのつもりで作ったのかわかりませんが、どちらの解釈もできるというのはドラマとしては面白いです。
ただ私の解釈は、清盛は忠正を捜させてはいないと思います。棟梁としては一門を守るために賊となった者を匿うわけにはいかないし、さりとて無理やり見つけ出して捕えてお上に差し出すのはしのびないだろうし、できれば上手く逃げおおせて落ちのびてほしいと思うことしかできないのではなかろうかと。今回の話の中では清盛も、そして義朝も、基本的には忠実と同じ選択、家を守ることを最優先にしているのではないかと、私は解釈しています。一門を守ろうとしながら、その裏で犠牲になる身内への情愛に苦悩するという構図。平氏・源氏・藤原摂関家、いずれもこの構図が成り立つのではないかと思ってます。
そう考えると朝廷というか天皇家もそうなんじゃないかと思うのですが、後白河があまりにも黒くてエキセントリックなキャラなので、代わりに信西がその苦悩を引き受けているような気がします。

終始重い話が続く中で、清盛と義朝の場面は和みタイムで、まあそれはいいんですが、友切が髭切に改名された理由があれでいいのかー?とは思いました。そういう意味ではこれもやり過ぎとは思うのですが、でもやっぱり面白いからいいやと思う自分もいます。
和みタイム、あとは時子さんですね。重盛と基盛にやっと顔を見ることができたと言って、生田に夕べ別れたばっかりだとつっこまれてましたけど。義朝の妻の由良と比べると天然すぎますけど、これはこれでかわいくて面白いです。武士の妻としては由良が正統派で時子が異端って感じですね。忠正にやや子ができたことを伝える場面もほほえましかったし、ドラマの展開の中で、あまり重いものを背負いこまずに天然で明るい空気をまとっているのはありがたいです。私としては大事な箸休めキャラだったりします。
あと時子については前々回だったかしら、避難先に源氏物語を持ってきていて、重盛あたりにあきれられてましたが、あれはなにげにリアリティ感じました。こんなふうにしていろいろな人に大事にされてきたおかげで、源氏物語をはじめとする様々な物語の写本が戦火や災害をくぐりぬけて今日まで伝わったんだなと思うと胸熱でした。あの場面は結構好きだったのにそのときの感想で書き漏れていたので、今ついでに書いときます。

この回は信西が清盛に忠正等の死罪を言い渡すところで話を終わらせてました。ここで切るかー!と文句を言いたくなるところで話を切るやり方はわりと好きです。あざといと思うこともなくはないですが、せっかく長編連ドラなんだから、一話ごとに話にオチをつけてまとめるより、後に気を持たせるように半端に切ったほうが一般的傾向としては面白いと思います。去年の大河はこういう切り方ほとんどなくてがっかりだったので、今年は楽しいです。

ところで忠正・為義の死が次回持ち越しということで、保元の乱の戦後処理は2回に分けて描かれ、乱自体は1回なんですね。話のバランスとしてはどうなんだろうと少々不満ではあります。ならば保元の乱自体も2回使ってほしいような気もしますが…。ただ平治の乱がわりとすぐ迫っているので、そう考えると保元の乱に力入れ過ぎてもあかんのかな、保元の乱の戦後処理はその平治の乱のきっかけでもあるので、そこに力を入れても間違ってはいないのかな、という気もします。まあ全体見てみないとなんともいえないですね。

次回はさらに重くて暗い展開になるでしょうが、そこが楽しみでもあります。
感想はたぶん例によって来週末になると思います。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
頼長さんの死に様をはじめとして、印象に残るシーンは色々あったんですが、得子さんの尼姿を改めてみて、十二単着ている時より綺麗なのにちょっと驚きました。檀れいさんの十二単に比べると、松雪さんは現代的過ぎるような気がして、物足りなさを感じていました。でも、今回の尼姿で、美貌にもいろいろあって、華やかな衣装が必ずしも引き立てるわけではない、と納得しました。
他のドラマを見てる時も、本筋と関係の無い、登場人物の衣装やちょっとしたセリフの違和感が気になってしまう時があります。
今回の得子さんは、いい意味で気になったので良かったんですが…最初の頃の身分を無視した得子さんの発言と態度には違和感ありすぎでした。
さい
2012/06/14 20:37
さいさま

こんにちは。
得子さんの尼姿、ほんとうに綺麗でしたね。十二単のときはそうでもなかったというのも同感です。人によっては華やかな衣装より簡素な装いのほうが似合う場合もあるんですね。
私は、ここは自分にとって大事だと思うところ以外の違和感は、わりと脳内補正でやりすごしてしまうようで、他人の感想を見てからそう言われればそうだと気がつくことが多いです。ドラマを楽しめるという意味ではいいんでしょうけど、その一方でいろいろなことに気がついて考えたり分析したりということもしたいので、さいさんのように違和感に気がつくのはちょっとうらやましいです。
でも私も、ドラマ当初の得子の不遜な態度はちょっとひっかかりました。この時代にありそうな高飛車な態度とも少し違ってるというか。あまりにもはっきり言い過ぎてるような。そのあたりがこのドラマの主な欠点だと思います。
あまのかるも
2012/06/17 14:32

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