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zoom RSS 大河ドラマ『平清盛』第10回『義清散る』

<<   作成日時 : 2012/03/17 18:51   >>

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こんにちは〜。例によって遅くなりましたが平清盛の感想です。うまくまとまらなくて結局再放送も見て、どうにかまとめました。いろいろと思うところがある多い回で、長くてぐだぐだになってしまいましたがお付き合いくださいませ。

今回は、誰よりもクールだったはずの義清が実は誰よりもハチャメチャで壊れたキャラだったことがわかった、という話でしたね。ドラマ冒頭で兎丸に「熱くなったほうが負けだ」などと余裕かましていた義清が、待賢門院璋子さんの首は絞めるわ、娘は蹴っ飛ばすわ、さんざん心乱れたあげくに出家するんですからね。義清落ち着けといいたくなるような有様で。
「義清が娘を蹴飛ばしたこと」は大変ひどいことなので、ネットでもいろいろ言われてましたね。展開が早いせいもあってついていけない人も多かったみたいです。たしかにそう思われてもしょうがないんですが、私の中では「まあ平安時代の人だからね」で片付く話だったりします。私の平安時代人に対するイメージはあまり良くなくて、ぶっちゃけ外道な人ばかりという印象です。義清の行動を見ても現代人としては引いてしまいますが、平安時代の人だと思うと、まあこんなもんだよねと思ってしまいます。
ちなみに今回の義清の心理について私の解釈はこんな感じです。院の后に手を出してしかも恋心のもつれで殺そうとするほど心乱れてしまっては、いくらお咎めがなくても、もうなにもなかったかのように平静には生きられない、もう出家するしかないと思った、ですかね。清盛には「妻子に心の中で詫びよ」と言われてましたが心の内に納められなかったんでしょう。
娘を蹴飛ばしたのは、「自分みたいな奴を良い父親だと娘に思っていてほしくない」という気持ちが発作的に湧き上がって、その衝動のままに行動に出てしまったって感じなんだろうと思います。第三者が理屈で理解できる感情ではないでしょう。だから感想としては「義清ひどい奴」でいいんだと思います。
いずれにしてもどういうふうに描写しようと物議をかもす行為です。今回のドラマ内での描写は、起きたことをそのまま描いて、登場人物に思ったことをそのまま言わせるだけだったと思います。そしてその方法にして良かったと思います。
もちろん登場人物のセリフには作者の意図なり解釈なりが含まれるわけですが、その作者の意図がわかるように誘導しているような描写がなく、どちらかというと視聴者の解釈にまかせる、丸投げしている感じだったのが良かったです。解釈は見ているこちらに任せてもらうほうがありがたいです、私としては。
ある程度視聴者にも受け入れやすいように、説得力のある動機・描写を持ち込む方法もありですが、それでも娘を蹴飛ばすなんて受け入れがたい行為ですから反発されるのは変わらないでしょう。だったら理屈に合わない行為をそのままドラマで見せられてもありなんじゃないでしょうか。個人的には人間の業みたいなものが見れて面白かったです。
それにしては描写・演出が稚拙という批判もドラマ通な人からはあるかもしれないけれど、私はそこまで目の肥えた人ではなく、むしろ貧弱な見識・知識しかなくて見たまま楽しんでいるだけなんで問題はないですね。

そういえば出家するときの義清から清盛への二人称が"お前さん"だったことへのツッコミを見かけましたが、たしかに私も最初は違和感ありました。でも再放送見たら、その前にも"お前さん"って呼びかけてるんですね。清盛の家に行って明子たちと対面したとき「私はお前さんがうらやましい、こんなに美しい嫁をもらえて」みたいなセリフを言ってましたよ。聞き取りにくかったですけど。気がつかなかっただけで前も言ってたのかも、と思ったら違和感はだいぶなくなりました。

清盛について、今まではなんだかんだでドラマ内の出来事の一方の当事者であることを崩していませんでしたが、今回は明らかに傍観者でしたね。
こうなった理由を、大河ドラマと言う長編の中でたくさんの内容を盛り込むのに必死だったために、たまたま主人公が脇に追いやられた回だったと解釈してもいいんでしょうが、私はなにか意図があって今回は主人公が脇役だったのではないかと思ってます。
義清はきっとだれよりもまともで冷静と本人は思っていたでしょうが、後半は「まともで冷静」からはかけ離れた狂乱ぶりでした。このいかにもな転落劇を遠い将来清盛で再現しようとする魂胆があるんじゃなかろうかと。そのために比較・前振りとしての『義清散る』だったのではないでしょうか。
今の清盛さんは(だいぶ大人になったとはいえ)青臭い純粋な人ですが、位があがるにつれ青臭いままではいられないでしょうし、そうなった場合自分が誰よりも正しいことをしていたはずなのに、一番欲にまみれていたのは自分だった、みたいな状況になりそうな気がいたします。
まあこの予想は考えすぎなのかもしれません。あくまでも予想なので、外れたら私の見る目がなかったということです。

義清の描写についてはほとんど文句はないですが、今年の大河に文句を言いたいところはもちろんあります。上下関係・身分差を表す言葉遣いがなんとなくひっかかります。私も敬語の使い方に自信があるわけではないですが…。
例えば、得子と雅仁親王と嫌味合戦になったときに璋子が横から文句を言ってきたときの言葉遣いですかね。ドラマの中ではどちらも上皇の妻なんでしょうけど、一応得子は身分が低いといわれているのに、璋子が得子に敬語使っているのがなんだかなあと。
元々今年の大河では、女の人が端近にいたり、上座・下座の関係が厳密でなかったり、いろいろな指摘をネットで見かけましたけど、現代の人が見るドラマだし、いちいちツッコミ入れるのは野暮かなと思って、私はあまり言わないようにしてきました。でもやっぱりひっかかるものはひっかかるわけで。立ち居振る舞いについてはドラマだからいろいろ都合もあるだろうと自分に言い聞かせることもできるんですけど、言葉遣いは簡単に修正がきくものだけに、気になっちゃいますね。
このあたり、作り手側の不備なのか、あえて様式を外しているのかはわかりませんが、ある程度は上下関係や身分差を表現する時代劇の様式・セオリーは踏襲してほしいですね。やはり違和感を感じてしまいます。
ただ、人の出入りが自由で御所のセキュリティはどうなってるんだ的なツッコミはねー。実際もあんなもんだったかもしれませんよ。時代はさかのぼるけど、紫式部日記で一条院(当時の里内裏)に泥棒が入って女房が身包みはがされたとか、枕草子で大内裏の中の職御曹司に物乞い女が自由に出入りしていたとか、かなりいい加減な警備と思われますから。

あとはいろいろと適当な感想です。
雅仁親王の元服で白拍子呼び寄せて今様をうたいながらっていうのが面白かったです。前回のみずらも似合ってましたが、冠かぶっても似合ってましたね、松田翔太さん。若くてイケメンな後白河を見ることができるなんて、とても楽しいです。
いや、義朝や義清もかっこいいですよ。直垂素敵ですし。でも私は平安好きなので、直垂よりは直衣・束帯・狩衣なんですよね〜。だから雅仁親王や藤原頼長や鳥羽院のほうが見ていて萌えます。毎週楽しみです。
今様や和歌を話に取り入れているのは、すごく平安時代らしい雰囲気が出ていていいですね。雅仁親王の元服もそうですが、義清の出家するときの歌を詠む場面もよかったです。
頼長は鳥羽院に物申しに行くのもそれらしくて面白いですが、通憲と論語の読み合いをしているところも面白いです。どちらも漢籍が得意ですからね。そして義清を毛嫌いしているのがまたね。頼長は実際に和歌が苦手だったので、さもありなんという感じですね。

それからスタパで見学した場面がありました。得子の息子の躰仁親王(のちの近衛帝)が崇徳帝の后・聖子の養子になる場面です。それなりに時間かけて撮っていたのに、ドラマではあっというまに終わったのは、ちょっとショックでした(笑)。ちなみに見学時に初めに推測した予想(赤ん坊が重仁親王)は外れておりました。後から躰仁親王の可能性に気がつきましたが、見学中で出先だったので確認するのが面倒でして。ケータイから検索できないことはないけど、PCほど簡単に操作できないですからね。

今回も明子さんを見れて目の保養でした。朝廷の女性方もお綺麗なんですが、話が話だけに気分的に保養にならないのがなんとも。その点清盛の北ノ方は見ていてほのぼのします。
義清が訪ねてきて側の女房たちが喜んじゃう場面はいかにもありそうで面白かったです。「なんでうちの殿なんか」と女房の一人が言っちゃうところは、思いっきりぶしつけで、いかにも平安時代の女房らしいと思いました。
でも予告を見て、またショック。まさか明子さんと次回でお別れなの〜? 綺麗で毎週楽しみでしたのに。なんか残念だわ。加藤あいさん、十二単がとても似合うので、また平安ドラマがあるときに出てほしいですね。

こんな感じです。とても長くてすいません。ではまた。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
あまのかるも様
娘を縁から蹴落とす話は、出さなければ出さないで、文句が出たでしょう。西行を登場させた以上、避けては通れない話だったと思います。本来は、出家する為に、先ず娘への愛着を断ち切る姿勢を表現しているようですが、それでもひどい仕打ちに変わり無いです。 
出家の契機が、色恋沙汰になり、清盛が絡んでくる中で、あの話に結びつけるのは、かなり難しかったでしょうが、義清のハチャメチャ破滅型の性格付けと、桜吹雪の多さで納得させられた、という感じでしょうか(笑)。
「西行物語」には、母にも捨てられた娘が成長した頃に不意に訪れ、それまで大切に育ててくれた養い親の元から、無断で連れ出し出家させる、という、どこまでひどい親父なんだ〜みたいな、現代では理解不能な行動も、普通に描かれてますし、義清実はひどい奴の、あのぶっ飛び描写で正解だと思います。
今後は、諸行無常・盛者必衰を先取りした人物として、要所要所で再登場して、鶴岡八幡宮辺りで、ナレーションの人とも語り合ったりするのでしょうね。
武江
2012/03/18 16:17
武江様
こんばんは。
「出さなければ出さないで文句が出た」間違いなくそうでしょうね。去年はそういうのよくありましたし。かといって今回みたいに不条理な形で出しても文句が出るし、おそらく現代風のぬるい演出にすれば、それはそれで文句出そうです。結局どうやっても文句は出るのでしょう。皆を満足させることはできないですからね。
桜吹雪(笑)。たしかに多かったですねぇ。私は『義経』の五条大橋のときとどっちが多かったかしらと思ってました(笑)。
「西行物語」は私は読んだことがありませんが、そういう逸話もあるんですね。娘を蹴飛ばす話も、教えてくださった話もおそらく「出家は何よりも良いこと」という価値観が生んだものなのでしょう。それを現代人にわかれというのはどだい無理な話ですね。
私もこれから西行さんがドラマの中で美を追求しながらどんなふうに絡んでくるか、ナレーションの人との絡みも含めて楽しみです。
あまのかるも
2012/03/19 01:56

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