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zoom RSS マンガの感想:『うた恋い。』2

<<   作成日時 : 2011/06/12 01:43   >>

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『うた恋い。』の2巻、とうとう買ったよー。うれしいなっ。
というわけで感想でございます。本気出して書くと長くなって完成しなくなるので短めに。
なおネタバレしてますので、ご注意ください。

前回の第1巻はそれぞれが独立したお話でしたが、今回の2巻は、ほぼ六歌仙の時代で、登場人物も重なりあい、お話も微妙につながっています。もちろん百人一首の歌に基づいた物語です。
感想については、本編のマンガについてを順番に書いていきますね。感想というよりはネタバレ紹介文っぽくなってしまいましたが…。

・百人一首事始
前ふりの前ふりって感じ。定家さんは今回はナビゲーターどまり、これと「ていかメモ」のみのご登場です。

・プロローグ 喜撰法師&紀貫之
紀貫之さんが妙にかわいい坊やっぽい。なのだが「ていかメモ」にもあるように古今和歌集の六歌仙辛口批評をこの顔で書いたと思うと、腹黒い奴だなーと思います。そして喜撰法師はふつうの偏屈じいさんでした。この偏屈じいさんが腹黒坊やに歌詠みたちの昔物語を語るという設定でこの後のお話が続きます。

・和歌物語1 文屋康秀&在原業平
技巧派・文屋康秀と情感派・在原業平が出会ったらどんな感じなんだろう…というのがわかるお話。
康秀さんが業平さんに必死で謝罪するはめになったり、小野小町の別荘に忍び込んで捕まりそうになってびびったりするところがふつうの人っぽくて共感もてます。そして、やっぱりすべてに恵まれている人(業平みたいな)の存在ってむかつくよね〜。康秀さんが釈然としない気持ちよ〜くわかります。凡人はある程度開き直らないと生きていけません…。
冒頭の宴会場面では何気に良岑宗貞(僧正遍照)、大友黒主、若い頃の喜撰法師なども登場してます。

・和歌物語2 僧正遍照(良岑宗貞)&吉子
良岑宗貞が、妹のような存在だった吉子のもとへ百夜通いに挑戦するお話。つまり吉子とは小野小町のことです。宮仕えがしたい吉子とそれは認めたくない宗貞の、両思いなのにすれ違いな恋物語。読み手としては、吉子を擁護して宗貞を批判したくもなるし、宗貞に肩入れして吉子に文句を言いたくもなります。このマンガの作者・杉田圭さんは、せつない恋物語を描かせると上手いなあと思います。

・和歌物語3 在原行平&弘子
在原行平が因幡守に任官され出立する頃のお話、行平さんと北の方の弘子の夫婦の情愛が胸に染みます。月並みな感想ですがお互いを思いやれるっていいですね。行平さんの雰囲気が渋くて怜悧な官吏で、素敵です。さすが業平のお兄さんです。行平と業平との対比も鮮やかに描けていて興味深いです。ついでにこのお話では業平の北の方(紀有常の娘)もちょっぴり出てきます。

・和歌物語4 小野小町
小野小町と在原業平・文屋康秀がじゃれあい雑談する話……じゃなくって、歌詠みの心意気を描いたお話です。それぞれの人生で苦労し、時に心折れながらも、歌詠みの気概は忘れない。その心が後世に残る珠玉の歌を作っていくのでしょう。有名な小町の歌を単なる年老いていく嘆きの歌ではなく、信念をもって貫いた人生の後の述懐としたところが、いい解釈だなと思います。
ところで業平の東下り、このマンガではこの三人で行くことになります。なかなか面白いです。

・和歌物語5 喜撰法師&紀貫之
ふたたび偏屈じじいと腹黒坊やの登場。腹黒坊やは古今和歌集だけでなく、業平さんをネタにしてちゃっかり伊勢物語も作ろうという魂胆です。
六歌仙の時代は必ずしも和歌が重んじられていたわけではありませんでした。その中でそれぞれがそれぞれの立場に応じて、もっとも和歌を詠みやすい環境を選び、和歌を詠ってきた。喜撰法師が回想する康秀との会話からそれが伝わってきます。
いにしえの偉大な歌詠みたちに感謝したくなる締めくくりです。

前回はせつない恋物語がメインでしたが、今回は歌詠みの心がメインですね。せつない話を期待している向きにはやや肩透かしかもしれません。ですが和歌のお話を楽しみにしている分には、これはこれで趣向が違って面白いと思えるはずです。

ちなみに本編の他にショートショート(八コママンガ)もありますが、それも面白いです。

なお2巻は通常版とDVD付特装版の2種類あります。私はアマゾンレビューの「陽成院と綏子内親王の話が好きな人はDVDは買い」というのを見てDVD付のほうを買いました。
・絵巻物語「筑波嶺の想ひ出」
簡単にいうと前回の第二話の拡大バージョンです。陽成院が子供の頃の話を描いてます。陽成院・綏子内親王の他に業平も登場します。
なお音声付アニメではなく字幕付スライドショーです。声なしの電子紙芝居ですね。
それでもレビューどおり私にとっては買いでしたね。陽成院のひねくれっぷりを楽しむ話かもしれないです。
・『うた恋い。』PV
前回の本のPVも一緒にDVDに入ってます。これ目当てに買うというほどではないですが、あればオタク心は満足する感じですかね。

というわけで以上です。

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