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zoom RSS 大河ドラマ『江 〜姫たちの戦国〜』第4回『本能寺へ』感想

<<   作成日時 : 2011/01/31 01:50   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 1

今回は放送後の夜に感想記事を書き終えました。前二回は翌日の夜だったので、今回はなんとか終わらせました。

冒頭のお香の場面。前に聞いた屋敷陽太郎さんの講演での話のとおり「香を聞く」と言ってましたね。ほんとうは当時の言葉遣いとしては間違いだけど、現代の言い方にしたそうです。
そしてまた私の心のツボを刺激するような話になるとは。茶々が、父の好きだった香をそれと知らずに好きだと言うところは、せつなくなってしまうじゃありませんか。そして一人だけ父の香りの記憶のない江がへこんでいるのを見ているのもつらいですね。でもそのあと、江がいろいろ香を試してわからなくなっておたおたするところは笑えます。

信長から馬揃えに招かれたことを聞かされる場面。複雑な思いの姉二人と一人だけ喜ぶ江の対比が印象的です。

まだ秀吉はコント担当ですねえ。笑ってしまうんですけどね。特に最後の動きが気持ち悪くて笑ってしまいました。黒田官兵衛と秀長がなんだかもったいない登場でした。

京にのぼり寺に参拝する市と三姉妹の場面。これが初めに報道されていた最初のロケの場面ですね。ドラマと関係ないところで面白がっていました。
明智光秀が仏像を見上げるところが、後のことを思うと意味深な場面ですね。

明智たまが登場しましたが、あまり印象に残らなかったかな。それとオープニングで「細川たま」ってやめてほしい。あれはいろいろな人からツッコミ入りますよ、私も言うけど。
馬揃えの行列の場面。ああいう桟敷席の様子や雰囲気は想像しにくいので、実際に映像で見ると面白いですね。初や江が人が通るたびに歓声をあげるところ、実際は姫君はあんなあからさまにすることはなかったでしょうけれど、行列の見物で心が高揚する様子をわかりやすい表現で描いているのが、見てて楽しかったです。
信長登場の場面はいかにもって感じでしたね。江がうっとりするのはよくわかります。

信長と江の会話の場面。「おのれを信じる」ことで行き着く先を示した場面だと思います。今回は「自分が神になろうとすること」と「何者かを恐れ多いと思うこと」をそれぞれが信じた結果対立してしまいました。信長伯父さまは怒りをなんとか抑えてかわいい姪っ子に「おのれの信じる道を行け」と言います。優しいですね。この場面の初めに南蛮服を渡すところも伯父さまの優しさが出てました。天真爛漫に喜ぶ姪っ子もかわいかったです。
それとこの脚本家が書く「信じる」は思想とか主義とか意見についてのようですね。

しかも江は蘭奢待ももらってたんですね。気前のいい伯父さまです。伯父さまに失望して、招かれても断る江の様子が面白いというか微笑ましいというか、にやにやしてしまいますね。

信長と市の会話の場面。信長の天下統一への野心と大義名分、それに市が共感する様子がうまく描かれてました。とてもわかりやすかったと思います。茶々を帝の妃にすると言う話は、実際はもし望んでいたとしても姪ではなく自分の実の娘だったと思いますが、ありそうな話でしたね。茶々の名前が出たのは、このドラマの主人公が江だからで、その辺はしかたないでしょうね。

このドラマの明智光秀は気の毒ですね。私にはなんで信長があそこまで追い詰めるのか共感できないでいます。でも家族の感想によると「明智光秀は使いにくい」。上司から見ると頭がよくて知識もあり、しかも言っていることと思っていることが違っている部下は扱いにくいそうです。江みたいに言っていることと思っていることが同じほうがいいんだとか。言われてみるとそうですね。信長としては、頭がいいから自分の言うことをわかってくれると思ってたんですかね。ちょっとお人よしですね。

今日までこのドラマを見てきて、ドラマ全体について思ったことをここで書いてみたいと思います。
今回の信長と市の会話を見て、やっと、この脚本家の歴史ドラマを書く手法が実感できたような気がしました。現代人にはわかりにくい昔の価値観を「現代の価値観に翻訳している」んだと思いました。そのために懇切丁寧にわかりやすく噛み砕いて説明する。見るべきポイントもその箇所がわかるように際立たせる。手取り足取り教えてくれる親切な脚本だと思いました。
私はあまり大河ドラマを見てませんが、数少ない視聴でこのドラマと対照的だと思うのは『義経』でしょうか。あれは視聴者に不親切というか、心理描写の解釈を受け手に任せている脚本だったと思います。見るべきポイントもわかるように書いてなくて、気がついた人はわかるみたいな感じでした。私は、解釈を受け手にゆだねる手法のほうが、自由にいろいろと考えることができるので楽しかったですが、このドラマはそうじゃないですね。
昔の価値観で言えば、市が織田家のために兄に従うのは自明のことでそれを説明する必要はない、と思うところですが、家のために動くことの少ない現代人には、大義名分があってそれに共感するという形でないと、織田家のために市が兄に従うのが理解しにくいのでしょう。この脚本家はあえて現代的価値観で戦国時代を語っていると思われます。おそらくそのほうが書いている脚本家自身にもわかりやすいのだと思います。だから「現代的価値観で書かれているからこの大河ドラマはダメ」という批判は筋違いなんでしょうね。私も実際、現代的価値観で書かれた歴史ドラマはあまり好きではないですが、わかりやすさを追求した結果であれば、それはありだと思います。
つまり『江』は「歴史ドラマ入門編」なんですね。そして「入門編」を「入門編」的であるからと言って莫迦にするのは、いいことではないと思います。確かに初心者相手とはいえ、複雑な話・厳しい話を回避するのもよろしくないかもしれません。もっと高尚で上質な歴史ドラマを作ったほうがいいとは思います。でもその一方で易しく書かれた入門編を通して歴史を知る人々がいるなら、その入門編も立派な歴史ドラマだと思います。
ある分野やジャンルの雰囲気はファンが作っている側面もあると思います。入門編を嗤うファンが多いと、そのジャンルの間口が狭まり、あるいは多様な種類の作品も作られなくなり、そのジャンル自体がやせ細る、と思います。
また、信長と江の会話で、言いたいことを言ってくる江に信長は怒りを示しません。この脚本家がそうしたのは、たぶん対立する片方に悪いことをさせて、結果その人物すべてが悪いと思わせないようにするためでしょう。最近の日本人は傾向として、ある人がなにか一つ悪いことをすると、その人のすべてが悪いと語るところがありますから。それもまたある意味現代日本人にとっての「わかりやすさ」を追求した結果かもしれません。

まあ、ここまで書いておいて、自分もちょっと考えすぎかな、とも思うのですがね。

「わかりやすさ」の追求によって犠牲になるものも多いですが、それは今回のドラマでは割り切ったほうがいいのでしょうね。

今回の感想はこんなところです。
それにしても悪いところを批判してダメだしするより、良いところを具体的に説明して褒めるほうがむずかしいですね。これからも批判という易き道に走らないように気をつけつつ感想を書いていきたいと思ってます。

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内 容 ニックネーム/日時
うっせースイーツ婆、糞大河マンセーすんな叩け

2011/06/24 16:43

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