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zoom RSS 時代の美 第1部 奈良・平安編

<<   作成日時 : 2012/11/11 19:02   >>

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先日五島美術館へ行ってきました。
http://www.gotoh-museum.or.jp/
五島美術館が新装開館したことを記念して収蔵している品を時代別に分けて展示する企画をやっているとのことで、今は奈良時代・平安時代のものを展示しているそうです。
平安時代の書があるならば行ってこなくてはと思って、このたび行ってまいりました。

一言でいうなら、1000年以上前の書が残っていることに感動ものです。とてもよかったです。

平清盛を観ている人も興味を引くものが多くありました。
平忠盛自筆の紺紙金字阿弥陀経。巻末で日付と署名を一行に入れたせいで枠の外にはみ出てしまってるのが面白いなあ、かわいいなあと思っていたら、解説でも「微笑ましい」と言われていて、思うことは同じだと思いました。
久能寺経。鳥羽院・待賢門院・美福門院とその周辺の人々が制作したと思われる経だそうです。金銀の箔の装飾が綺麗でした。
藤原教長(崇徳院の近臣)自筆の般若理趣経。ふつうの白い紙に書かれた経で派手な装飾は皆無ですけど、こういうのがよくある貴族が写経した経文なんだなというのがわかります。この経を写経したのは保元の乱よりも前ですが、このときは自分が配流されるとか思ってなかったでしょうね。
白描絵料紙理趣経(通称「目無経」)
後白河院がなくなった後、供養のために、制作途中だった絵巻の下絵に写経したものだそうです。下絵なので描かれた人物に目鼻が入っていないため「目無経」と呼ばれるそうです。写経したのは清盛の弟・頼盛の息子である静遍、書かれた梵字は信西の孫の成賢だと解説にはありました。
図録によると、藤原頼長が書写させて、自分も作らせた由来及び年月日を書き添えたという仏教関連の注釈書(因明論疏)もあったらしいですが、展示期間が終わっていて私は見れませんでした。

展示を見ていて目立ったのは、伝○○○○筆というのが多いということですね。伝藤原行成筆なんて山のようにあるという印象です。よさげな書はなんでもかんでも行成筆とか道風筆とか言っとけって感じだったんでしょうね、きっと。
もちろん伝○○○○筆と言われていても実際の筆跡からは違う筆者と推定されるものもあるようです。たとえば藤原教長は能書家でもあって彼が書いたと推定されているものもあるんだとか。面白いですね。

「○○切」と言われる書の断簡も多くありました。貴重な書を求める人が多くて、分けあうというか要するに切り刻んで分割されたから、なんでしょうけど、まるまる残っていればよかったのにと思ってしまいます。

源氏物語絵巻は当然のごとく展示してありました。あそこご自慢の収蔵物ですからねー。以前源氏物語絵巻展をやったときは、他が所有しているものも集めて一挙公開だっただけに展示を見るのに1〜2時間待ちだったと記憶してますが、今回は待たされることなく見れました。まあそんなもんですよね。なんだったんだ、あの苦労ってところです。
同じ巻の復元模写も展示してありますから、比較するのも面白いです。

藤原道長が金峯山に埋めた経も展示されてました。経の下半分か三分の一くらいが朽ちてなくなってましたが上の部分は残っていて、それを見ることができました。何を願って埋めたかはしりませんが、後世の人によって掘り返されるとは思ってなかったでしょうねぇ。

特に個別には書きませんが奈良時代の写経もありました。よくぞ今日まで残ってくれたものだと思います。

第1部の奈良・平安編は11月18日の日曜日までやっているそうです。白描画や絵巻物もありますが主に書の展示なので、文字ばっかりでつまらんと思う人もいるかもしれませんが、平安時代好きは行っておいたほうがいいと思います。見て損はないですよ。

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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。田中と申します。安土桃山時代を中心に多少研究している者です。五島美術館で以前に「やまとうた一千年」という企画展があり、その時は書の素晴らしさに圧倒され出品されている作品集のようなものを購入しましたが、時が経つと購入した事も忘れてしまいます。しかしこのブログを拝見し、その作品集を再度見直し、やはり素晴らしいなと思い直すと同時に今年の大河ドラマに登場しそうな西行などの書を中心に見直しました。私は夢枕獏氏の「宿神」という西行を主人公とした小説でのイメージで今年の大河ドラマを見ようとしたのですが、「宿神」のイメージとは違っていたので大河ドラマはほとんど拝見しませんでしたけど、それはともかくも、平安時代やそれ以前の書は素晴らしいと改めて思いました。
田中
2012/12/30 21:43
田中様

こちらこそ初めまして。コメントありがとうごさいます。年末年始にネット環境でトラブルがありまして返信が遅くなってしまい申し訳ございません。
安土桃山時代を研究されてるのですね。私はただの歴史好きで、一番好きなのは平安時代ですが、戦国〜安土桃山〜江戸初期のあたりも関心高いです。
「やまとうた一千年」ということは和歌の書を展示していたんですね。私も見てみたかったです。図録や作品集を買っておくと、後々忘れてもそれを見直して、そのときの感動を思い出せるからいいですね。また展示期間がずれて見れなかったものも、見れるのがいいと思います。
夢枕獏は西行の話も書いていたんですか。気になってきたので、そのうち読んでみます。去年の大河は癖があって、合わなかった人も多かっただろうと思います。
同じような書といっても時代によって良さが微妙に違っていて、私は素人なんでなんとなくでしかわからないですが、それでも見ていて圧倒されるものがあります。今回の展示もとてもよかったので、またこういうものを見る機会があるといいなと思いました。
あまのかるも
2013/01/13 14:04
あまのかるも様
コメント有難うございます。私は紀貫之ファンなので「やまとうた一千年」のチケットにも紀貫之の肖像画が描いてあり、とても関心が高いものでした。
五島美術館には水指の「破れ袋」といい良い展示をして頂いたと思っています。
田中
2013/01/16 22:33
田中様

なるほど、紀貫之がお好きなんですね。貫之は歌もいろいろありますし土佐日記も有名ですが、古今和歌集の仮名序の「力をも入れずして天地を動かし」の言葉が好きです。
私はお茶の道具に無知なので「破れ袋」も初めて知りました。五島美術館はたくさん貴重な品を収蔵してますね。
『宿神』、図書館に予約を入れました。貸出中なので全部読み終えるにはちょっと時間がかかりそうですが、いずれ感想も書きますのでお待ちください。
あまのかるも
2013/01/20 18:46
あまのかるも様
コメント有難うございます。「宿神」は全四巻ですから、のんびりとと申し上げたいです。紀貫之の他には菅原道真公にも関心があり、道真公は関西方面ですが、和歌により心情を表現するのがこの時代の良さかなと思っています。
田中
2013/01/20 21:56
田中様

図書館で『宿神』を検索して4巻もあることに驚いてしまいました(笑)。あわてず読んでいこうと思います。
やっぱり平安時代には和歌は欠かせないなと思います。和歌があるとやりとりが趣深くなりますね。
あまのかるも
2013/01/22 00:20
あまのかるも様

コメント有難うございます。「宿神」はほとんどが平清盛と西行の歩みにより進行する小説ですが、大河ドラマ同様に合う方と合わない方がいらっしゃると思われるので、もし合わなければゴメンナサイです。
田中
2013/01/22 22:49
田中様

合わないかもとか気になさらないでください。もし万が一合わなくても平安時代ネタなら読み通す自信はありますので大丈夫です。ありがとうございます。
あまのかるも
2013/01/26 12:25
あまのかるも様

「宿神」につきましては、西行を主人公に平清盛と待賢門院がサブの中心的キャストのようなのですが、平安期の和歌が多く出てきてきれいな印象だったため大河ドラマとのギャップが大きかったです。「宿神」には紀長谷雄卿が登場したのが驚きであり、うれしくもありました。私は上野の東京国立博物館での大徳寺展や妙心寺展、対決巨匠達の美術と言ったような気がしましたがそのような展示など多く訪れてはいますが、図録を購入することはほとんどなく、それほど「やまとうた一千年」はすばらしかったと思います。先日の日曜日に「お宝鑑定」に出てくる中島誠之助氏がNHKの番組に出演されていて、「人類が火と粘土を使って生み出した美の中では桃山時代の伊賀が最もすばらしく、その中でも破れ袋が頂点である」というようなコメントを仰せでしたので、私も破れ袋を拝見できとても良い機会だったと思っています。

田中
2013/02/20 22:02
田中様

『宿神』はたしかに面白そうですね。もう少ししたら借りられそうです。
田中さんは図録はあまり購入されないのですね。私は余裕があればたいがい買います。すばらしいものは後からまた見たくなるので、図録があると便利です。
茶器等の器については私は素人で、自分が好き・嫌いいう基準でしかわかりませんが、いいものといわれるものは惹きつけられるところがありますね。まさに目の保養ですね。
あまのかるも
2013/02/23 01:57
五島美術館で和歌の展示が四月六日から始まったようです。私が前に見た木工頭従五位紀貫之の肖像画が再度展示されるようなので見学予定です。
田中
2013/04/09 20:26

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